塩害とは?塩害が引き起こす環境問題と、その原因・対策を解説!

塩害とは、塩によって発生する農業被害や建築物の腐食などの害の総称です。塩害は古くから発生していて、日本だけでなく海外でもたびたび発生しています。しかし、日本の塩害と海外の塩害では、その原因に大きな違いがあります。

今回は、環境問題と塩害について、その意味や原因、現状、行われている対策などをわかりやすく解説していきます。

目次

塩害とは?なぜ土地から塩が出てくるのか

塩害とは、塩によって発生する農業被害や建築物の腐食などの害を意味します。塩害によって発生する被害には、以下のようなものがあります。

  • 土地の塩害によって、農業ができなくなる
  • 電線の塩害によって、電気が供給できなくなる
  • コンクリートの塩害によって、建物がひび割れてしまう
  • 金属の塩害によって、橋が錆びたり鉄筋が膨張してしまう

塩害には2種類存在し、1つは「自然災害による塩害」、2つ目は「人の手による塩害」です。

自然災害による塩害とは?どんな災害によって塩害は発生するのか

自然災害による塩害は、海水が内陸地に入ってしまうことで発生します。その原因として、以下のような事例があります。

  • 台風や高波によって、内陸部に海水が飛ばされてしまう
  • 津波によって、土地に海水が浸透してしまう
  • 地震による液状化によって、土地に海水が侵入してしまう
  • 潮の満ち引きによる海水の遡上で、川に海水が混ざってしまう

2004年のスマトラ島沖地震では、津波によってインドネシアやタイ南部に渡る広大な土地・田んぼで、塩害が発生しました。2011年の東日本大震災では、津波による塩害の影響で、10年以上農作物が育てられない土地になってしまいました。また、2018年の台風24号では、巻き上げられた海水によって草木が枯れたり電線が漏電するといった影響が発生しました。台風による塩害問題は、気候変動・温暖化によって年々増加傾向にあります。

津波や台風による塩害は、家や建物・建築物の塗装にも影響を与えます。家の鉄筋コンクリートが錆びてしまったり、建築物の橋脚が腐食してしまったり、塗装が剥がれてしまうなどの現象が発生してしまいます。塩は酸性のため、金属を錆びさせてしまいます。

中部地方整備局:海沿いの建物では、塩害によって鋼材やコンクリートが腐食してしまう

海からの距離が近い海沿いの地域では、海水が飛散してくる対策として、松やヤシの木といった塩性植物を植栽しています。松やマングローブ・アイアシといった植物は高塩度に耐えられる塩生植物のため、海水の飛散を防ぐ方法と植栽されています。


また、「塩水くさび」と呼ばれる、河川に海水が遡上してしまう現象があります。川の傾斜が緩やかで海からの距離が近いメコンデルタでは、満潮時に約100km以上も海水が河川を遡上してしまうため、地下水や農業用水に塩分が混ざってしまいます。ただし、海沿いの地域の住人はメコンデルタの特性に即した農業・漁業を行っているため、塩害による問題はそこまで発生していません。

メコン川は海水が遡上してしまうため、塩生植物のマングローブ熱帯林となっている

人間が引き起こす塩害とは?なぜ塩害を発生させてしまうのか

人の手による塩害は、主に農業によって発生します。農業による塩害の原因は2つあります。

1つ目は「灌漑農業」(かんがいのうぎょう)によるものです。灌漑農業とは、降雨量が少ない土地にて行われる農法です。近くの川や地下水から、水路や運河を引いて水を汲み入れ、その水を使って農業を行います。

灌漑農業は砂漠地帯でも農作物が育てられるというメリットがある一方で、土地の塩分濃度を上昇させてしまうというデメリットが存在します。

灌漑農業が行われやすい乾燥地では、地表からすぐに水分が蒸発してしまいます。その一方で、水分に含まれる僅かな塩分は、蒸発せずにその場に残ります。これが繰り返されることで、土地に塩分が溜まってしまい、塩害を引き起こしてしまいます。

国際農林水産業研究センター:ウズベキスタンにて、灌漑農業による小麦畑が塩害になってしまった様子

2つ目は「連作障害」によるものです。連作障害とは、同じ土地で同一の作物を育てることで、その土地で農作物が育ちづらくなる現象のことです。

農作物を育てる際に肥料を使いますが、肥料に含まれる塩素と土中のナトリウムが結合し、塩化ナトリウムが発生してしまいます。この肥料の塩素を、作物がすべて吸収してくれれば塩分は発生しないのですが、塩素の吸収が弱い作物を連続して育ててしまうと、土地の塩分濃度が高まってしまいます。


また、農業以外にも融雪剤によって塩害が発生する場合もあります。融雪剤には塩が含まれており、融雪剤を土地に過剰に散布してしまうと塩害が発生してしまいます。

今回の記事では、この人為的な塩害問題の方を詳しく解説していきます。

日本では人為的な塩害は発生しにくい、その理由は?

日本では、人の手による塩害問題はほとんど発生していません。その理由は2つあります。

1つ目は、降雨量が多く、勾配が急な河川が多いという地理的側面によるものです。降雨量が多い地域では、多少塩分が増加しても、その塩分を雨が流してくれます。また、豊富な水分があることで、稲作や水田・田んぼといった、水が塩分を流してくれる農法を行う事ができます。

そして、河川の勾配が急なため、水中に塩分が溜まりにくく、海へと流れてくれます。また、メコンデルタのような海水の遡上も起きにくいです。


2つ目は、農家が正しい農業知識を持っているためです。発展途上国では、連作障害や灌漑のデメリットといったことを知らない農家も少なくありません。そのため、地下水が枯渇するまで水を汲み上げてしまったり、除霊によって農作物の被害をなくそうとしてしまいます。

対して日本の農家は、JAや本・ネットなどで正しい農法の知識を得ています。そのため、日本の農家で連作障害が発生したことは、近年ではほとんど報告に上がっていません。

世界各地で発生している、塩害による環境問題

過剰な農業が引き起こす塩害問題は、世界各地で発生しています。国連大学の調査によると、世界の農地の5分の1が塩害被害にあっていて、その広さはフランスの国土に匹敵するほどとされています。また、古代の歴史では、インダス文明とメソポタミア文明で塩害が発生し、文明の滅亡に繋がったともされています。

どのような地域で塩害が発生しているのでしょうか?そして、なぜ塩害が起きてしまっているのでしょうか?ここからは、世界で塩害が発生している代表的な地域を解説していきます。

アラル海:カザフスタン・ウズベキスタン

アラル海は、中央アジアの砂漠地帯にある、カザフスタン・ウズベキスタンにまたがる湖です。アムダリヤ川とシルダリヤ川からの流入を主な水源としています。

1930年代までは、世界第4位の広さを持つ湖で豊かな湿地帯が形成されていました。ペリカンやフラミンゴ・チョウザメ・サケなどが生息し、砂漠の中のオアシスとなっていました。

しかし、1940年代にソ連が「自然改造計画」を実施。アムダリヤ川とシルダリヤ川に運河を作り、大規模な綿花栽培の灌漑農業を始めました。これにより、アラル海の面積は急激に減少し、水分が減ったことで塩分濃度が上昇し、魚や鳥が消えてしまいました。アラル海の面積は50年間で5分の1に縮小し、小アラル海と大アラル海に分かれ、灌漑で作った農地も塩害によって使い物にならなくなってしまいました。

東京大学:左から1977年・1989年・2006年・2011年のアラル海の現状

アラル海の塩害は、土地の破壊だけでなく、生態系の破壊、砂漠化による砂嵐の発生、住民の移住による廃村などの社会問題を引き起こしました。現在、小アラル海は堤防の設置により水位の上昇が認められていますが、大アラル海はほとんどが干上がってしまい回復は不可能だと考えられています。

ナイル川:エジプト

エジプトは、紀元前3000年頃のエジプト文明の頃から、ナイル川の恵みを活かして農業を営んできました。ナイル川は例年7月に季節風の影響で氾濫し、それによって土地の塩分を洗い流してくれるだけでなく、上流の肥沃な土壌をもたらしてくれました。そのため、ナイル川近郊では豊かな農業が行われ、多くの人口を養うことができました。

しかし、1900年代から綿花の栽培と灌漑農業が行われるようになり、水量をコントロールするためにアスワンダムが建設されました。その結果、洪水は起こらなくなったものの、下流域に肥沃な土壌がもたらされなくなり、塩害も発生し始めました。

朝日新聞:ナイル川の塩害の様子

現在は、急増する人口増加に対応するため、ナイル川の水を引き込んだ灌漑農業を進めています。エジプト政府は、「多量の水を使う稲作を禁止する」「塩害に強いヤシの木を植える」などの塩害対策を取ってはいますが、未だ塩害を抑えられてはいません。

チャド湖:チャド・ニジェール・ナイジェリア・カメルーン

チャド湖もまた、アラル海と同じく縮小の道を辿っている湖です。アフリカの中部に存在し、周囲の2000万人以上に水を供給しています。

チャド湖が縮小している原因の1つ目は、大規模な灌漑によるものです。ナイジェリアがこの地域への移住を奨励し、増加した人口を支えるために大規模な灌漑農業が行われ、多くの水を消費しました。また、過度な放牧によって植物が失われ、湖周辺が砂漠化していることも、チャド湖縮小の一因となっています。

BBC:チャド湖の縮小推移

水量の減少により、チャド湖でも塩害が発生しています。チャド湖はアフリカ4カ国の水源ともなっており、残った水をどの国がどれだけ扱うのか議論が難航しており、このままでは21世紀中に消滅するのではと言われています。

アメリカ

アメリカでは、大規模な土地と農作物の工業化による、アメリカ式農業が行われています。ヘリコプターによる農薬の散布や、トラクターによる化学肥料の散布、遺伝子組み換え作物の導入などを行うことで、世界一の農業生産国となっています。

その一方で、アメリカ式農業は持続可能ではなく、土地の使い捨てであると批判されています。大量に肥料を蒔いたり、同一の作物のみを育てたり、地下水を多量に汲み上げたりするため、その土地で農業を始めてから約20年で塩害が発生すると指摘されています。実際、国立科学財団の研究では、アメリカ全土の河川・湖沼・貯水池の塩分濃度が急激に上昇していることが明らかになっています。

California Water Research:サンホアキン・バレーの塩害

また、アメリカでは熱帯林が海水に浸り、森林が枯死する「ゴーストフォレスト」という問題も発生しています。アメリカは国土が広大なため、まだ塩害による社会問題は深刻化していませんが、次第に環境に与える影響が問題視されてくると考えられています。

インダス川・ガンジス川:インド・パキスタン

パキスタンに流れるインダス川と、インドに流れるガンジス川では、同じ理由で塩害が発生しています。両国は乾燥地であり、水源を大河に頼っています。この大河の恵みを活かして、古代ではインダス文明が発展しました。現在、パキスタンでは全農地の80%が、インドでは全農地の43%が灌漑によって農業を営んでいます。

パキスタンは2億3000万人、インドは14億人の人口を抱える大国のため、それだけ多くの食糧を生産する必要があります。それに伴い、多くの水を用いて灌漑農業を行った結果、広範囲で塩害が発生してしまっています。

作物の種類インダス川流域ガンジス川流域
小麦20~40%40%
36~69%45%
さとうきび48%
綿63%
塩害による農作物の生産量の損失率

また、パキスタンとインドの灌漑施設はイギリス植民地時代のものを使用している事が多く、漏水や排水不良といった水量効率が悪いメカニズムを用いています。そのため、多くの水が浪費されてしまっており、塩害の要因となっています。

International Rivers:パキスタンのインダス川流域での塩害の様子

オーストラリア

オーストラリアでは、農地の塩害が深刻な社会問題となっています。2000年時点で、約465万haが塩害のリスクにさらされていて、塩害地は年3~5%の速度で拡大し、2050年にはこれが約1366万haまで拡大すると予測されています。

オーストラリアにおける塩害の原因は、18世紀に入植したヨーロッパ人が、自然のユーカリ林などを農地や牧草地に転換したことにあります。人工的な植生の変化によって、植物の葉からの蒸散量が減少し水分バランスが崩壊、結果塩害に繋がりました。

また、オーストラリアは太古の時代は海底にあった土地のため、土中に塩分を含んでいます。オーストラリアの食糧庫とも呼ばれるマレー・ダーリング流域では、地下水の汲み上げ・過度な灌漑・気候変動による干ばつによって、土中の塩分が地表に表出し、塩害が発生しています。

オーストラリア環境省:マレー・ダーリング流域での塩害の様子

現在は、植林による塩害対策や河川の塩害対策事業などが行われています。

塩害を防ぐ方法として、どのような対策がある?

世界各地で塩害による被害が発生していますが、これを防ぐために様々な仕組みが考えられています。特に近年は塩害対策を掲げて事業を行う企業も増加しており、新たな解決策に期待が高まっています。

ここからは、塩害を防ぐ方法を4つ解説し、塩害対策に取り組むアグリテック企業や活動についてわかりやすく紹介していきます。

除塩・石灰と排水による土壌改良

塩害になってしまった土地を復活させる方法として、除塩という手法が存在します。除塩とは簡単に説明すると、塩害の土地から塩を取り除くという解決策です。

まず、塩害となってしまった土地を耕し、水はけが良い状態を作ります。次に、アルカリ性の石灰を撒くことで、土に付着している塩分を引きはがす事ができます。最後に水で塩分を洗い流し、この工程を何度か繰り返します。酸性とアルカリ性が中和され、作物が育つまで塩分を取り除けた所で、除塩による土壌改良が完了となる原理です。

除塩の詳しいメカニズム・原理は、下記の画像を参照ください。

除塩の仕組み

国土防災技術株式会社

国土防災技術株式会社は、「フジミン」という特殊な除塩剤を開発しています。フジミンは、国内の腐食土壌からフルボ酸と呼ばれる資源を抽出し、高濃度圧縮したものです。肥料吸収の促進や光合成量の増加といった機能があるなかで、除塩の役目も果たすことができます。

東日本大震災で津波の被害を受けたニラ農家にて、フジミンを500倍希釈して散布した所、健全な農地に生まれ変わらせることができました。また、中国では強塩基によって不毛の地となっている農地にフジミンを散布することで、トウモロコシが育つ土地に改善しています。

連作障害を防ぐ農業環境づくり

塩害を事前に防ぐ方法として、輪作という仕組みが存在します。輪作とは、同じ土地に異なる作物を何年かのサイクルで育てる農法です。輪作によって、土壌内の栄養素が特定の栄養のみに偏ってしまうことを防ぎ、それが塩害予防に繋がります。輪作は一般的に1サイクル5年で行われます。

また、農地に休閑(休耕)年を設けることも、輪作障害を防ぐことに繋がります。例えば海外でも良く育てられているトマトは、一度栽培してから3~4年の休閑が必要とされています。アフリカや南米地域で行われている焼き畑農業では、土地の回復に数十年の休閑期間が必要とされています。

JICA

JICAは世界各地で農業技術支援を行っています。中国の黒流江省では、大豆の連作障害が発生し土壌に病害が発生していました。そこでJICAの職員が栽培改良に取り組み、持続可能な農業技術を提供しました。フィリピンでは、バラ栽培による連作障害が発生していたため、土壌改良の取り組みを実施しました。また、ルワンダではトマトの連作障害を防ぐために、輪作や袋栽培といった技術を提供しています。

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少量の水で農業ができるテクノロジーを導入する

近年は農業技術の進化も進み、少ない水で農作物を育てられるテクノロジーも生まれています。

例えば、点滴灌漑システムという、農作物に点滴のようにゆっくりと特定の範囲のみに灌漑水を与えることにより、水や肥料を削減する技術が存在します。点滴灌漑を用いることで、通常の農法よりも水の使用量を約45%削減することができます。さらに、水と肥料を均一に与えることができるため、収穫量が25~50%程度増加すると言われています。

ジェイン社の点滴灌漑システム

また、EF Polymer株式会社はEFポリマーと呼ばれる、土壌の吸水力を高める超吸収性ポリマーを開発しています。EFポリマーを土壌に混ぜることで、約40%の節水と約20%の肥料削減に繋がると説明しています。このEFポリマーは、オレンジの皮などの食糧廃棄物をアップサイクルして作られているため、環境にも優しい製品となっています。

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このように、農業に使用する水の量を削減できれば、灌漑での水の消費量を削減でき、その結果塩害の解決方法に繋がります。

ジェイン・イリゲーション・システムズ

ジェイン・イリゲーション・システムズは、インドの大手灌漑システムメーカーです。ジェイン社は少量の水を効率的に散水する「マイクロ点滴灌漑システム」を世界126カ国で提供しています。ジェイン社は、単に商品を販売するだけでなく、その土地や作物にあった技術サポートまで行う点が特徴です。

ジェイン社のマイクロ点滴灌漑システムを使用することで、以下のメリットがあると説明されています。

  • 収穫量が最大230%増加
  • 水を最大70%節水
  • 肥料の使用効率が30%アップ
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海水農業技術を利用する

ごく最近から始まった技術に、海水農業技術があります。その名の通り、海水を用いて農業を行う技術のことで、淡水を節約しながら、海水に含まれている塩化マグネシウムや硫酸カルシウムなどの栄養素を活用しようという試みです。

海水で育つ野菜は、対塩性が強い作物に限られます。具体的には、以下の作物が対塩性が強いとされています。

  • アスパラガス
  • ダイコン
  • 大麦
  • トマト
  • 白菜
  • なたね
  • シュガービート
  • ほうれん草
  • ぶどう

海水農業に使える作物はまだ少ないですが、ゲノム編集による品種改良で対塩性の強い作物を生み出す解決方法も出てきています。2020年には、世界初となる塩害に強い稲が開発されていて、こうした技術革新によって海水農業が使える品種は増えてくると見込まれています。

Red Sea Farms

Red Sea Farmsはサウジアラビアを拠点とする、アグリテック企業です。サウジアラビアでは飲用水の50%が海水淡水化プラントによって作られていますが、海水淡水化にはかなりのコストとエネルギーを消費します。そのため、Red Sea Farmsでは、海水で育つ野菜を作ることで、淡水の使用量削減に取り組んでいます。

現在は、水の90%を海水に置き換えたトマトの栽培を行っています。海水で栽培したトマトは、塩に打ち勝つためトマト内部から糖分が分泌されるため、通常のトマトよりも甘いトマトになるそうです。また、乾燥に耐えるため皮が厚くなり、長い期間鮮度が落ちないそうです。

また、太陽光パネルによるCO2削減や、海水を用いたビニールハウスの蒸発冷却なども手掛けており、環境問題と塩害問題の両方に取り組んでいます。

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まとめ:塩害による環境問題は年々増加している

今回は、塩害とそれによって発生している環境問題について、簡単に紹介してきました。世界では、過度な灌漑農業や気候変動による塩害地域が、年々増加しています。農地で塩害が発生すると、農作物の収量が下がってしまい、SDGs1の飢餓やSDGs2の貧困に繋がってしまいます。

私たちにできることは「節水を心がける」「塩害対策に取り組む企業を応援する」くらいしかありませんが、今のうちに塩害対策の知識を学ぶことで、将来塩害地域が増えた際に私たちにできることがあるかもしれません。歴史上でも、インダス文明・メソポタミア文明は塩害によって滅亡したともされています。将来の塩害被害を防ぐために、正しい知識を学んでおくことが大切です。

ソーシャルエッグでは、塩害対策に取り組む企業や、ソーシャルグッドな事業者などに直接インタビューを行っています。社会に良い事業をもっと知りたい方は、ぜひそちらも読んでみて下さいね。

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この記事の編集者

下谷 航希のアバター 下谷 航希 編集長

現在25歳。大学3年生の頃に子ども食堂の運営に携わり、社会貢献をしている人たちが大変な思いをしながら社会貢献活動をしていることを知る。その後、地方創生ツアーやメンタルケアアプリ制作などを行い、2023年に社会課題解決に尽力する人たちの課題を解決するメディア「ソーシャルエッグ」を立ち上げ。現在はソーシャルエッグのインタビューやメディア運営、学生へのソーシャルビジネス講座などを行っている。

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