株式会社坂ノ途中は「100年先も続く、農業を。」をビジョンとした、持続可能な農業を目指している企業だ。「環境負荷の小さい農業を広げる」「多様性を排除しない流通のしくみをつくる」「ブレを楽しむ文化を育てる」の3つの指針を基に、農家と密に協力しながら事業を行っている。
坂ノ途中では、2016年からラオス北部ルアンパバーン県にて、アグロフォレストリーを通じた新保全とコーヒー農家の収入向上に取り組んできた。この取り組みにより、品質の高いコーヒー栽培と森林保護を共存してきたことが評価され、WFPと現地パートナーのサフロンコーヒーと共同で新たなプロジェクトを開始した。
WFPによると、ラオス北部では以下の問題が発生している。
5歳以下の子どもたちのうち33%が発育阻害の傾向がある
5歳以下の子どもたちのうち44%と、15歳~49歳の女性のうち39%が貧血状態
生後6ヵ月~23ヵ月の乳幼児のうち十分に栄養が取れているのは4人に1人
妊産婦の半数以上が推奨量とされる栄養が不足している
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000041621.html
ラオス北部はコーヒー栽培に適した土壌であるが、これまでコーヒーを栽培してこなかったため知見が乏しい。そこで本プロジェクトを通じて、坂ノ途中・WFP・サフロンコーヒーが「苗木の配布」「栽培/収穫技術の提供」「コーヒーチェリーの加工設備の導入」などを行うことで、コーヒー農家の収入向上と生活・栄養状態の改善、現地の森林保全が行われることを目指す。
本プロジェクトの実施期間は3年間。2026年までにポンサーイ郡ではコーヒーチェリーの収量を2.4倍に、ビエンカム郡では収量を25倍にすることを目指している。