Reterras合同会社は、新潟県粟島浦村の地域産業の活性化事業を手がけるソーシャルビジネススタートアップだ。粟島浦村は2つの課題を抱えている。
1つ目は、人口減少による働き手不足だ。粟島浦村は1955年の人口855人をピースに人口減少が続いており、2020年には人口350人となってしまっている。高齢化率は41.4%で、15歳未満の年少人口はわずか42名だ。粟島浦村には高校がないため、中学卒業後は本土の高校に移り住むことになり、将来の働き手流出に拍車がかかっている。
2つ目は、コロナ禍による地域売上の減少だ。粟島浦村の産業は漁業に偏っており、コロナ禍による漁業協同組合員の減少から、粟島浦村全体の売上が下がってしまっている。
この2つの問題を解決するため、Reterrasは地元漁師と地域おこし協力隊と連携し、「粟島鮮魚直送便」というサービスを開始した。新鮮な鮮魚を「津本式」と呼ばれる血抜きで鮮度を落とさず直送することで、美味しい味を維持したまま販売することができることから、「粟島の鮮魚」というブランディングを構築していく。また、粟島の新鮮な魚を、様々な地域の飲食店・宿泊施設に提供することで、販路の拡大を目指す。直送による直接取引と魚のブランディングによる販売価格の向上、販売先の多様化によるクライアント数の増加から、粟島浦村の売上を上げ、若年層の働き手の増加を目指していく。また、「粟島の鮮魚」ブランドから粟島浦村の魅力を伝えていき、交流人口の増加にも繋げていく予定だ。
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