群馬県で「かくれフードロス」削減を目指す、ASTRA FOOD PLAN

ASTRA FOOD PLAN株式会社は、群馬県にてオリーブ栽培を手がける「株式会社ジャングルデリバリー」や、ぐんま三大梅林である「秋間梅林観光協会」と協力し、かくれフードロス削減に取り組んでいる。


日本で呼称されている食品ロスは、主に「Food Loss」と「Food Waste」に分けられる。前者は食品の生産・製造・加工・流通などの際に発生するロスで、後者は私たちが日常的に食品を食べ残したり過剰除去したりする際に発生するロスのことだ。

ASTRA FOOD PLANでは、表に周知されずらい前者のロスを「かくれフードロス」と呼んでいる。このかくれフードロスを削減するため、同社は過熱蒸煎技術によってかくれフードロスをアップサイクルしている。

【過熱蒸煎機とは】

食品の風味の劣化・酸化・栄養価の減少を抑えながら、乾燥と殺菌を同時に行える装置。

野菜の不可食部分や食品残渣などを、栄養価を凝縮したパウダーにアップサイクルが可能。


群馬県の株式会社ジャングルデリバリーではオリーブの栽培を手がけているが、ここで年間3トンのオリーブの葉と枝・年間4トンの搾りかす(残渣)が発生している。

オリーブの葉は「オリーブ抹茶」「オリーブ緑茶」として活用できるが、葉を手もぎし乾燥にかけるために多大な労力と人件費が必要となる。また、オリーブオイルが混ざった残渣は、肥料として畑に使う事ができないため畜産飼料にしているが、輸送費にコストがかかってしまう。

そこで、過熱蒸煎機を用いて葉を高速乾燥・殺菌することで、人件費を圧縮・オリーブの葉のアップサイクル商品の利益率に繋げ、かくれフードロス削減を進める。また、残渣をパウダーにアップサイクルすることで、残渣を食べられる食品に生まれ変わらせる。


群馬県の秋間梅林観光協会では、収穫期に月600kgの規格外品と50kg以上の梅の種が発生している。これらは活用方法が見つかっておらず、廃棄してしまっている。

そこで、規格外品の梅や梅の種を過熱蒸煎機でパウダー化することで、保存のきく製品にアップサイクルする。梅農家直営の飲食店や土産店での商品化・販売を想定している。

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この記事の編集者

下谷 航希のアバター 下谷 航希 編集長

現在25歳。大学3年生の頃に子ども食堂の運営に携わり、社会貢献をしている人たちが大変な思いをしながら社会貢献活動をしていることを知る。その後、地方創生ツアーやメンタルケアアプリ制作などを行い、2023年に社会課題解決に尽力する人たちの課題を解決するメディア「ソーシャルエッグ」を立ち上げ。現在はソーシャルエッグのインタビューやメディア運営、学生へのソーシャルビジネス講座などを行っている。

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