エシカルパソコンを製造しつつ、難民の雇用も創出する『ZERO PC』とは

ZERO PCはボーダレスジャパングループの企業で、環境負荷ゼロを目指すエシカルパソコン「ZERO PC」を製造している。


日本では、年間約300万台ものPCが廃棄処分されている。そのほとんどがリサイクル費用は無料なのに、だ。

実は、2003年以降に販売されたPCには「PCリサイクルマーク」というものが付いており、購入時に消費者がリサイクル費用を負担している。そのため、PCリサイクルマークが付いているPCをパソコンメーカーに自分で持ち込むと、メーカーが無料でリサイクルを行ってくれる。

しかし、このPCリサイクルマークの認知度が低いため、壊れたPCをリサイクルに出そうと思う消費者が多くないのが現状だ。また、壊れたPCをメーカーに郵送するのにも、メーカーに回収しに来てもらうのにも費用がかかってしまうため、廃棄を選ぶ消費者も少なくない。


そこでZERO PCでは、PC・モニター・ゲーム機・スマホなどの電子機器を無料で回収している。回収された電子機器は、データ消去された後、新たなリユースPCとして生まれ変わる。ZERO PCでは環境負荷ゼロを目指しており、使えなくなった部品もすべてリサイクルを行っている。

ZERO PCの特徴

  1. まだ使える部品は、リユース品を使用
  2. 使えない部品は、リサイクルに回す
  3. 長く使えるよう、PCの心臓部は新品を使用
  4. 100%自然エネルギーの電力を使用
  5. 梱包材はプラスチックゼロ
  6. 購入後30日間は返金・機種交換が可能
  7. 無料の1年修理保証付き

また、日本には難民の方が安心して働ける場が少ないという問題もある。難民の方は日本語が達者でないため、悪条件で働かされたり、仕事に就けないことも多い。そこで、ZERO PCでは難民の方を従業員として雇用している。

PCの修理は全世界で共通のスキルであり、母国に帰っても仕事ができる。また、説明書は多言語で記されているため、日本語が苦手でも働く事ができる。ZERO PCでは、難民の方にも日本人と同水準の給料と社会保障を提供しており、日本語学習のサポートも行ってくれる。

ZERO PCでは今後、難民の方の雇用を100人まで拡大するとともに、世界中に現地法人を設けZERO PCを展開していくことを目指している。

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この記事の編集者

下谷 航希のアバター 下谷 航希 編集長

現在25歳。大学3年生の頃に子ども食堂の運営に携わり、社会貢献をしている人たちが大変な思いをしながら社会貢献活動をしていることを知る。その後、地方創生ツアーやメンタルケアアプリ制作などを行い、2023年に社会課題解決に尽力する人たちの課題を解決するメディア「ソーシャルエッグ」を立ち上げ。現在はソーシャルエッグのインタビューやメディア運営、学生へのソーシャルビジネス講座などを行っている。

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