東日本大震災をきっかけに地元宮城を元気にしたいと考え起業、株式会社インターンの半澤洋さんインタビュー

今回は、地方活性化・宮城を盛り上げる事業を行われている、株式会社インターンの半澤さんのお話を伺いました。

  • 地元に関する事業での起業を考えている方
  • 地方創生事業に関心のある方
  • 有志スタッフを募って仕事をしていきたい方

はぜひ読んでいただけたらと思います!

目次

プロフィール

【名前】
半澤 洋
株式会社インターン設立 代表取締役

【経歴】
丸美屋食品工業 ⇒ 個人事業主 ⇒ 株式会社グローバルスタンダード設立 ⇒ 株式会社インターン設立

東日本大震災をきっかけに、地元宮城に貢献できる仕事を行いたいと考え起業

―――本日はインタビューをお受け頂き、誠にありがとうございます。では、初めに半澤さんの経歴についてお伺いしてもよろしいでしょうか?

はい。ファーストキャリアは食品メーカーに入社しました。そこに2年間勤めた後、24歳で営業代行の個人事業主となりました。

その後26歳になった2011年、私の地元の宮城県にて東日本大震災が発生しました。震災によって地元が壊滅的被害を受け、幼馴染をなくしたことで、「なんで自分は今仕事をしているんだろう?」と思い悩みました。

その際に、自分のためだけではなく、地域や社会のためになる仕事をしたいと考え、個人事業主を法人化し起業しました。その後31歳の時に、2社目として現会社である株式会社インターンを設立しました。

―――なるほど。株式会社インターンは、どのような経緯で設立されたのでしょうか?

20代の時期は、主に個人で動いていました。30代になり、多くの人の力を借りて地域や社会に貢献できる事業を行いたいと想い、株式会社インターンを起業しました。

ファーストキャリアが食品業界でしたので、東北の料理を扱う「東北酒場ここだべ」や、東北の商品を数多くそろえた「セレクトショップChou Chou(シュシュ)」などの事業を始めました。

株式会社インターンについて

―――現在運営されている株式会社インターンは、どのような企業なのでしょうか?

弊社は「100年先の子ども達に誇れる社会を実現する」をビジョンに活動している企業です。

「つなげる想い、つなげる場所」をテーマにしたご当地グルメイベント「ふるさとグルメてらす」や、宮城県のずんだを広げる「ずんだらぼ」、長期的視点でキャリア支援を行う「Career StandUP(キャリアスタンドアップ)」などの事業を展開しています。

ふるさとグルメてらす:ご当地の様々な飲食企業が出店する、5万人規模のグルメフェス

―――ふるさとグルメてらすとは、どのような事業でしょうか?

ふるさとグルメてらすは、その回のコンセプトに合わせた地域ご当地の飲食企業が多数出店するグルメフェスです。現在は年3回、御徒町のパンダ広場にて実施しています。

【直近のイベント内容】

2023年3月東北地酒フェス
2023年7月ご当地ビール祭り
2023年10月食欲の秋!ご当地グルメと地酒祭り
2024年3月春の東北地酒祭り
2024年7月夏だ祭りだ ご当地グルメとひんやり夏酒フェス

―――様々なコンセプトでご当地グルメフェスを開催されているのですね。各回のコンセプトはどのように決められているのでしょうか?

毎年3月は、東日本大震災があった月ですので、東北を盛り上げる内容で行っています。東京にいながら東北の魅力を味わえるような場所にしたいと考え、イベントを実施しています。

それ以外の月は、様々なご当地の食材を集めたイベントを行っています。

―――なるほど。ふるさとグルメてらすは、どのような理由で始められたのでしょうか?

インターンを設立した当初、居酒屋を経営していたのですが、それとは別に個人的にチャリティーイベント、【Tokyo Charity Fes Marché】を行っていました。

その時に「もっと多くの人が参加して楽しめる、町のお祭りのようなものを作り上げたい」と思い、2021年にふるさとグルメてらすを立ち上げました。

最初は参加者20名ほどから始まったイベントでしたが、2024年7月には5万人ほどの方にご来場頂けるまでに成長しました。

ずんだらぼ:素材の味を大切にして作るずんだシェイクを提供

―――次に、ずんだらぼについてお伺いさせて頂ければと思います。

そもそもずんだとは、宮城県特産の枝豆を用いた甘い練り物です。こちらも友人たちと個人的に開催していた「宮城会」という会で、宮城の料理をたくさん食べていた時に、改めてずんだを食べて「これは美味しい、もっと多くの人に知ってもらいたい」と感じました。

そこで、宮城会にいたメンバーと一緒に「ずんだを広げよう!」という話が始まり、ずんだらぼがスタートしました。

ずんだらぼでは、ずんだをそのまま体験して欲しいという想いから、無駄なものを入れずシンプルなずんだを味わえるずんだシェイクを提供しています。

8/1から10/31の期間限定で、後楽園駅直結のメトロエム2階にてずんだシェイクの提供をしています。

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Career StandUP:「人生を変える転職を」をコンセプトにした転職事業

―――地域活性化事業の他にも、Career StandUP(キャリアスタンドアップ)という人材紹介事業も行われていますよね。こちらはどのような事業でしょうか?

Career StandUPは「人生を変える転職を」をコンセプトにした有料職業紹介事業になります。

新卒時代の自分は、知名度の高い会社に入り、安定した報酬を得ることが最高のキャリアだと考えていました。しかし、社会に出て様々な働き方を知るなかで、自分の理想を実現する方法は1つではないことを知りました。

そこでキャリアについて考えた結果、個人事業主となったのですが、その経験から『長期的キャリア』を考えた上での人材事業が必要だと思いました。

そこで、正社員転職・フリーランス・独立など、その人が理想とするキャリアを実現する道をサポートする事業として「Career StandUP」を立ち上げました。「自分の人生の理想は何か」ということをきちんとヒアリングさせて頂き、その人の人生を変えられるような道をご紹介させて頂いています。

―――なるほど。転職が目的、転職がゴールというわけではなく、その先の人生を見据えたキャリアを提供しているということですね。

はい。ですので、会社がつらいから転職したいという方には、続けた方が良いですと伝えています。

自分の人生の理想は何かを見つけ、その理想が現在の延長戦で実現できるのであれば、今つらくても続けるべきだと思っています。

あえて有志スタッフと働く良さとは

―――株式会社インターンでは、有志スタッフの方と一緒に事業を作り上げていると伺いました。あえて有志スタッフと仕事をしている理由はなぜでしょうか?

うちの有志スタッフのメンバーは、ただなんとなく「お金もらえるからやります」という人ではなく、ビジョンや想いに共感して参加してくれている方なので、同じ目標に向かって協調しやすいと感じています。

こちらから特段指示を出すということはなく、皆が「これをやってみたい」「こうしたら良くなるんじゃないか」と意見を出し合って動いてくれますし、その方向性が大きくズレることはあまりありません。これが有志スタッフと仕事をするメリットだと感じています。

―――なるほど。実際に行う事業内容についても、有志スタッフの意見から始まることがあるのでしょうか?

そうですね。

例えば次のふるさとグルメてらすの内容を考える会があったのですが、そこで「こんな食フェスにしたい」「こんな日本酒を揃えたい」といった案を、有志スタッフの方が出してくださりました。こうしたアイデアを基に、イベントの内容が固まっていくこともありますね。

―――そうなんですね。有志スタッフの方のモチベーションとしては、どのようなものがあるのでしょうか?

まずは「地元を盛り上げたい」という想いをカタチにできている点は大きいと思います。地元の食材を数万人の人たちに届ける、そんな体験をゼロイチで経験できることは、非常に大きな達成感に繋がっていると聞きます。

有志スタッフの方の多くは、平日会社勤めをされています。そこでの仕事で得られない経験・作り上げる喜びを、弊社での活動を通じて得られているのだと思います。

―――地元がある方は、ふるさとへの想いが強い方が多いですよね。自分は東京生まれ東京育ちなので、そういった方に一種の憧れはありますね。

東京の方は良くそういう事を言われますね。有志スタッフの中には「東京出身で地元愛というものがないので、地元を応援する人達と一緒に何かやりたい」という理由で参加される方もいますよ。

―――想いが強い方と仕事をするのは楽しいですよね。

そうなんですよ、それが最高ですね!仕事は想いを強く持った仲間とするのが一番だと思っています。

まとめ:地元活性化への強い想いが、有志スタッフを惹きつける

今回は、株式会社インターンの半澤さんに、事業内容と有志スタッフと働くメリットについてインタビューを行いました。

半澤さんは地元への愛が非常に強く、そして地元を盛り上げたいという想いも人一倍に強い方だと感じました。こうした強い目的意識があるからこそ、有志スタッフの方が集まり、共に事業が続けられるのだと感じました。

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この記事の編集者

下谷 航希のアバター 下谷 航希 編集長

現在25歳。大学3年生の頃に子ども食堂の運営に携わり、社会貢献をしている人たちが大変な思いをしながら社会貢献活動をしていることを知る。その後、地方創生ツアーやメンタルケアアプリ制作などを行い、2023年に社会課題解決に尽力する人たちの課題を解決するメディア「ソーシャルエッグ」を立ち上げ。現在はソーシャルエッグのインタビューやメディア運営、学生へのソーシャルビジネス講座などを行っている。

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