マーケティング会社がスーパーマーケットの食品ロス削減に取り組むワケ

マーケティング会社「株式会社アッシェ」は、EC事業やSNS運用支援、Webサイト制作や広告運用などを手がける、高知県の企業。この会社では、高知県の地域企業にブランドコンサルティングを行う「ソーシャルグッド事業部」とスーパーマーケットにおける食品ロス削減を目指す「ソーシャルイノベーション事業部」を運営している。その中でも今回は、アッシェがマーケティング戦略によってスーパーマーケットの食品ロス削減を実現しているプロジェクト「もぐもぐチャレンジ」について紹介する。

もぐもぐチャレンジでは、対象のスーパーマーケットにて、賞味・消費期限が近付いた商品に専用のシールを貼っている。このシールを10枚集めることで、顧客は寄付や抽選に参加することができる。もぐもぐチャレンジは、以下の要素から子連れの親をターゲットにしている。

  1. 子どもがシール集めが好きだということ
  2. 子どもに教育の一環として、食品ロスや寄付活動を考えてもらえること

このターゲティングが功を奏し、「かわいい」「押しつけがましくないところがいい」などの評価を獲得。また、スーパーマーケットにとっては、シールを貼る手間よりも廃棄量減少効果の方が大きく、シール効果で値引き商品が売れていくため、大幅な安売りをする必要がなくなる。これによって、スーパーマーケット側の利益増加にも繋がるため、今では全国300店舗でもぐもぐチャレンジが実施されている。

画像参照:https://prtimes.jp/story/detail/b7MGqjfodWx

さらに、もぐもぐチャレンジを通して自治体との食育活動も始めている。高知県四万十町では、町からの依頼事業として小学校や幼稚園で食育活動を行っている。また、大阪府交野市でこども園と食育イベントを実施した際には、イベント実施後に近隣のもぐもぐチャレンジ実施店舗で問い合わせ件数が増えたとのことだ。


マーケティング会社がもぐもぐチャレンジのようなソーシャルビジネスを手がけるメリットは、狙った顧客層に対して刺さるプロジェクトを立案できる点だ。実際、もぐもぐチャレンジでは子ども連れのファミリー層から狙い通りの成果を得られている。また、アッシェのような地元に根付いた企業が地元活性化に繋がるソーシャルビジネスを行うことで、将来的に自社の見込み顧客を増やすことにもなる。さらに、自治体との繋がりも増えるため、ToGからの販路拡大を見込むことも可能だ。

一般企業からソーシャルビジネスを始めてみようと考えている方は、ぜひこの事例を参考にしてみてはいかがだろうか?

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この記事の編集者

下谷 航希のアバター 下谷 航希 編集長

現在25歳。大学3年生の頃に子ども食堂の運営に携わり、社会貢献をしている人たちが大変な思いをしながら社会貢献活動をしていることを知る。その後、地方創生ツアーやメンタルケアアプリ制作などを行い、2023年に社会課題解決に尽力する人たちの課題を解決するメディア「ソーシャルエッグ」を立ち上げ。現在はソーシャルエッグのインタビューやメディア運営、学生へのソーシャルビジネス講座などを行っている。

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