株式会社福市は、フェアトレードの洋服ブランドやアクセサリーなどを専門で取り扱うソーシャルビジネス企業だ。福市には、以下のような様々なフェアトレードブランドを取り扱っている。
- Maruco:インド産フェアトレード認証コットン100%のエシカルファッションブランド
- PULL TAB series:ブラジルで缶のふたをリサイクルして作った、輝くバッグやアクセサリー
- タグア:コロンビアの象牙ヤシを用いたアクセサリー
- HANDEP:インドネシアの藤の繊維を使ったバッグやアクセサリー
- ホーン:ベトナムの少数民族による、水牛の角で作られたイヤリングやペンダント
- Ta Prohm Silk Family:カンボジア伝統の手織りシルクアクセサリー
- ホテイアオイのかご:タイで航行の妨げとなっていた水草を有効活用したかご
- タイヤチューブのアップサイクルバック:カンボジアのNGOと共同開発した、タイヤチューブをアップサイクルしたバックパック
- etc…
福市がこのように多様なフェアトレード商品を輸入・販売している理由は、福市にはリピーターの顧客が多いため、様々な商品を購入を促すことができるからだ。福市は阪急うめだ店に常設で店舗を構えており、そこから新規顧客を獲得。洗練されたデザインによって商品を好きになってもらい、ブランドへのファンを生み出し、リピーターを増やすことを成功させている。
ただ、福市のフェアトレード事業は、目的ではなく手段だ。福市の目的は、以下のように記されている。
貧困など現代に横たわる不平等な構造を解消し、ひとりひとりが尊重され、人間らしく生きる暮らしを獲得すること。そして、持続可能な社会・環境に向けて、行動する人々を増やしていく。
https://www.love-sense.jp/mission/vision/
つまり、フェアトレードで途上国の人達を救うことがGoalではなく、フェアトレードで途上国に関心を持ってもらい、消費者自身が持続可能な社会に向けた行動をしていくことがGoalなのだ。この目標を達成するために、講演会やセミナーなども積極的に行っている。「社会課題に対して行動する人を増やす」社会に向けて、福市が今後行っていくソーシャルビジネスについて注目していきたい。
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